◆6番(八木良人)
チャレンジくさつの八木良人です。議長のお許しをいただきまして、2月定例会において代表質問をこれからさせていただきます。
市民も変わる、行政も変わる、まちの課題を市民と行政が連携して、オープンデータを利用して解決するオープンガバナンス、そういうコンセプトで毎年実施されているチャレンジオープンガバナンスというコンテストがあります。東京大学公共政策大学院の主催で、ハーバード大学や民間では、LINE株式会社を初めとする企業が協賛をしている大きなコンテストです。
草津市も、実は市民と子ども未来部が連携をして、2018年度に応募をして、最優秀賞を受賞した歴史があります。また、今年も草津市が健康福祉部と市民の連携で応募をされ、ファイナリストにも選ばれました。
本年度の審査については、昨日行われました。特に本年度は高校生が行政と連携した応募が多数あり、何と、最優秀賞は加古川東高校の高校生の子どもたちが自分たちのまちの地場産業の活性化という課題に取り組み、受賞をされました。デジタル社会の中、どんどんそういった若い人たちがまちづくり、市政に参加をすることが始まっています。すばらしいことだと思います。戦争やコロナ禍という不安なニュースが多い中、昨日は久しぶりに明るい未来を感じさせるニュースでした。
それでは、橋川市長の施政方針演説を念頭に、質問をさせていただきます。
過去の行政の常識にとらわれることなく、未来志向のまちづくりの観点から御答弁を期待しております。
まず、草津市における行政のデジタル化、DX推進に関連してお伺いします。
草津市ではICT特別推進員が雇用され、専門家の方が配置をされました。しかし、基本的に週に1日の勤務でその専門性を十分に発揮できていないのではないでしょうか。また、申請のオンライン化、AIの導入、LINEによるチャットボットなど、デジタル技術の導入が行われていますが、それはDXではなく、現段階では単なるツールの導入にとどまっているように感じております。
草津市が取り組むデジタル化、DX推進についての考え方と具体的な施策をお聞きいたします。
昨年の代表質問では、マネジメントを担う幹部職員のDXに対する当事者意識の醸成は、非常に重要という認識から、研修実施に取り組むという答弁をいただきました。デジタル研修やデジタルデータの取扱い等の研修は、昨年の決算委員会で聞いたところ、ほとんど実施できていない、そういった現状をお聞きしました。今の市役所内ではデジタル化やDX推進が他人事になっているのではないでしょうか。
行政のデジタル化関連のセミナーやフォーラムに参加していると、他市でも管理職においてデジタルが他人事になっているという事例を多く耳にします。草津市が時代に取り残されないためにも、ぜひデジタル化、DX推進関連の研修に力を入れていただきたいのですが、市長のお考えをお聞きいたします。
地方自治体におけるデジタル化の格差は急激に広がっています。草津市がデジタル化に取り残されないよう、今後の取組に期待をしております。
次に、(仮称)草津市立プールについてお伺いします。
(仮称)草津市立プールの建設が野村運動公園周辺で進められております。選定事業者からの提案コンセプトには、第6次草津市総合計画の基本構想において、将来に描くまちの姿として掲げられている「ひと・まち・ときをつなぐ絆をつむぐ ふるさと 健幸創造都市 草津」を踏まえ、スポーツ環境の充実、アスリートよし、新たなにぎわいの創出、地域よし、スポーツ健康づくりの推進、県民、市民よしの基本方針を実現するために、アスリート、地域、県民、市民が輝ける三方よしの環境を創出しますと、提案書には書かれておりました。
スポーツ環境の充実、アスリートよしとして誇れる内容とはどのようなものになるのかお聞きいたします。
次に、地域よしということで、草津駅、史跡草津宿本陣、草津川跡地公園、YMITアリーナなど、面としての連携を基本に、様々なにぎわい創出の施策が提案書には書かれております。
このような新たなにぎわい創出についてどのような地域の未来像を考えておられるのかお聞かせください。
最後に、県民、市民よしということで、プールを健幸創造都市づくりの拠点とすることが提案書に書かれております。例えば、IoTやAIを初めとする最新ツールを活用して、デジタルヘルスケアの拠点にするなど、健幸創造都市草津にふさわしい内容です。提案にある健幸創造都市草津の実現のための拠点づくりについて所見をお聞きいたします。
今回のプール建設の提案書には、先進的な様々な提案が盛り込まれています。この提案書を読み込むほど、未来に夢も広がります。
しかしながら、提案書は事業者の企業秘密も含まれるということで、広く一般公開はされておりません。提案書原本の公開が難しいのであれば、県民、市民に、どのようなプールを造ろうとしているのか、どのようなにぎわいをつくろうとしているのか、その内容を公開できる方法を検討いただき、プール建設の提案書に書かれている先進的な内容を、広く県民、市民に公開いただきたく、所見をお聞きいたします。
(仮称)草津市立プールの専用ホームページも公開されていますが、内容としては2024年にオープンするぐらいしか掲載がなく、ほとんど具体的な情報は発信されておりません。
このようなホームページも活用して情報を発信されることを期待しております。
プール関連の質問の最後にお願いしたいことがございます。
プール建設は建設部のプール整備事業推進室が担当しておられますが、今まで述べてきた3方よしの内容から考えても、建設部だけで担える内容ではありません。全ての部署が合同で、この100億円を超える大型プロジェクトに取り組む枠組みをつくっていただきたいと思います。
全ての部署がプール建設を自分事として取り組むことができるという縦割り行政からの脱却にとっても絶好のチャンスです。このような令和のプロジェクトにふさわしく、縦割り行政から脱却した新しい枠組みによるプール建設のプロジェクト推進について、市長の所見をお聞きいたします。
続いて、マンション管理適正化法の改正に伴う草津市の対応についてお聞きいたします。
マンション管理が適正に行われているかの確認や、マンション管理相談窓口の開設など、私が当選した6年前から何度も訴えてはきましたが、なかなか進んできませんでした。
今回、国ではマンション管理における問題に行政が積極的に関わることができるように、マンション管理適正化法が改正されました。この改正で、行政がマンション管理に関わる法的根拠は整ったと考えられます。
市長の施政方針の中でも、マンション適正化計画の策定など述べられておりました。マンション管理適正化法に基づいて、具体的にどのように取り組んでいくのかお聞きいたします。
また、令和4年4月からは、マンション管理計画認定制度が始まります。これは、地方自治体がマンションの管理計画について認定する制度となっています。マンション管理計画認定制度の開始時期について、草津市としてはどのように考えておられるのかお聞きをいたします。
次に、ゼロカーボンシティ実現に向けた拠点整備について質問いたします。
草津市には産官学公民、誰もが気軽に立ち寄り、出会いが生まれ、イノベーションが生まれるサードプレイスというコンセプトで、アーバンデザインセンターびわこ・くさつ(UDCBK)があります。今、南草津駅周辺ではプリムタウン開発も進み、新しいまちづくりが行われております。また、課題であった交通問題も、滋賀県と草津市と市民が連携をして、実証実験を行ったり、基盤整備のための調査や南草津駅周辺交通対策検討会も会議を重ねて取組が進んでいると聞いてます。
南草津エリアのまちづくり推進ビジョンもみなくさビジョンとしてまとめられました。UDCBKでは、まちづくりの市民活動や学生の活動もいろいろ育って、UDCBKから卒業をしていきました。
このような状況から、UDCBKは設立目的において一定の役割は完了したのではないでしょうか。
先日、草津市と議会が共同で、気候非常事態宣言を宣言されました。ゼロカーボンシティ達成という大きな目標を掲げて、待ったなしの環境問題に取り組むことを宣言しています。
そこで提案させていただきたいのですが、次のステージに向けて、一定の役割を果たしたUDCBKを発展的に解消し、ゼロカーボンシティ環境問題の拠点として、エコスタイルプラザを機能的に拡大したゼロカーボンシティセンター草津などのような形で、再出発してはどうでしょうか。限られた資源と財源の中で、UDCBKを生まれ変わらせることで、今UDCBKの場所で環境問題の拠点を整備してはどうでしょうか。環境問題はトップダウンではなく、多くの多様な人々が集まり、自由闊達な議論を交わし、具体的な取組に発展していく草の根運動が大事です。
滋賀県はせっけん運動というすばらしい草の根運動の経験もあります。未来へつなぐ施策として、最優先課題であるゼロカーボンシティに向けての取組拠点づくりについて、市長のビジョンをお聞きいたします。
続いて、新型コロナウイルス感染症の市民への影響についてお伺いします。
新型コロナウイルス感染症は市民に多くの影響を与えていますが、最も深刻なものは生活困窮の問題です。コロナ禍で生活困窮に陥られる方がおられる一方では、給与所得の増加、企業収益の回復等を背景に、個人市民税や法人市民税を含めて、市税全体は増収見込みとなっております。これは草津市の中で格差が拡大していることを表しているのではないでしょうか。
コロナ禍による市民の経済的格差の拡大についてどのように捉えておられるのか、お聞きいたします。
昨年の文教厚生常任委員会所管事務調査でも、生活困窮問題が取り上げられ、支援が必要な方々に、まだまだ支援が届いていない状況や、アウトリーチが重要だという議論がなされました。行政にとって生活困窮者へのアウトリーチは大変な労力と時間が必要な業務です。しかし、この問題は市民の命を守る観点から、決して避けてはいけない問題だと思います。
ぜひこの問題に、行政と地域が協力して取り組み、誰もが安心して住み続けられる草津市をつくっていただきたいと思います。
生活困窮問題対応としてのアウトリーチの体制強化について、市長の見解をお聞きいたします。
そして、生活困窮を初めとする困り事を抱えた市民を支援するには、どこの窓口に市民からの接触があったとしても見過ごされることなく対応することも重要になってきます。
その意味では、市の職員全員が相談員であるという認識を持っていただくことも必要なのではないでしょうか。全ての部署の職員が相談の入り口となれるよう、研修を含めた方策が必要と思いますが、市長の所見をお聞きいたします。
コロナ禍で、子どもたちの生活環境は一変しました。行事の中止や延期、縮小、今までとは大きく違う環境での学校生活を強いられています。大学生の中には、入学してから、まだ一度も大学で授業を受けたことのない学生もいます。将来、この影響が子どもたちにどのように及ぼすのか、日本の未来にどのような影響があるのか、心配が尽きないところです。
子どもたちが受けているコロナ禍の影響をどのように捉え、どのような対策を考えておられるのかお聞きいたします。
続きまして、文化の薫り高いまちづくりについてお伺いします。
誰もが文化に親しみ、活動できる機会の充実を図るなど、出会いと交流に満ちた文化の薫り高いまちづくりについて、具体的施策として検討いただきたいことがあります。
草津駅、南草津駅前には広場があり、数年前には夕方や休日になると、いろいろなパフォーマンスが行われていました。若者たちの路上ライブやダンス、プロの音楽家の演奏などもありました。市民だけではなく、市外から訪れた人も、駅を降りたところでそのような風景に出会い、にぎわいと魅力あふれる草津市を感じておられたのではないでしょうか。
駅前広場は文化の薫りただよう草津市の象徴となり得る場だと思います。
しかし、ここ最近はそのような活動は全て市によって禁止をされてしまいました。いろいろ課題があってのこととは思いますが、禁止をして課題解決するのではなく、課題を解決して、いろいろなパフォーマンスができる場としていただくことはできませんでしょうか。もしかしたら、草津市からあいみょんやゆずのようなミュージシャンが生まれるかもしれません。リーディング・プロジェクトである未来を担うこどもたち育成プロジェクト・にぎわい再生プロジェクトの観点から、草津駅、南草津駅前広場の活用方法について所見をお伺いします。
続いて、子どもの権利についてお伺いします。
日本は、子どもの権利条約を批准している国です。その子どもの権利条約には4つの原則があります。生命、生存及び発達に対する権利、子どもの最善の利益、子どもの意見の尊重、差別の禁止、それぞれ当然の権利ですが、日本では子どもは家や両親の所有物、あるいは大人が子どものことを全て決めてあげるというイデオロギーがいまだに残っているところもあります。
国では、子ども家庭庁の創設など、子どもの権利を守る取組が始まっています。しかし、実際に子どもたちの権利を守る最前線は地方自治体です。国の施策を待つことなく、できる限りの対策を取ることが必要なのではないでしょうか。今回は子どもの権利を守る観点から、具体的事例について質問させていただきます。
子どもたちの権利が大きく侵害される例として離婚問題があります。離婚は大人の一方的都合によるものです。そのことで一番影響を受けるのが子どもたち。そういうとき、第三者が冷静に子どもの最善の利益を考え、子どもたちの意見を尊重してサポートする必要があります。
先進地では離婚時や離婚後において、行政が子どもの養育問題などについて、子どもの最善の利益を考え、積極的に関与し始めたところもあります。子どもの意見についても積極的に聞こうとされています。
離婚において、子どもの権利を守るということについて、市長の考えをお聞きいたします。
最近、ヤングケアラーという問題が明らかになってきました。子どもたちが自分たちの自由な時間と引換えに家族の世話をしているという問題です。そして、そのような子どもたちの多くが、その状況を周りに言うこともできず、孤立して苦しんでいます。ヤングケアラーについては、滋賀県や児童相談所にも相談窓口はありますが、あまり相談されていないのが現状です。幾ら相談窓口をつくっても、相談されなければ意味がありません。
厚生労働省ではこの問題について、子どもが子どもでいられる街にという言葉で啓発をしています。ヤングケアラー問題への対応について、市の所見をお伺いします。
子どもの権利の侵害について、子どもたちからのSOSはほとんど発信されていません。ヤングケアラーにしても、虐待にしても、親の離婚問題や、その他子どもたちが生きづらいと感じることが、子どもたちから発信されることが本当に少ないのが現状です。その最大の要因は、子どもたちが自分たちの権利を理解していないからではないでしょうか。子どもたちは自分たちの権利、人権を知り、それが侵害されてると感じたときは、遠慮せずに声を出せばいいのです。このことを子どもたちに伝えることが必要です。
そこで質問いたします。子どもの権利条約の内容について、小学校、中学校における授業での授業時間数を含めた具体的な取組実態についてお聞きいたします。
リーディング・プロジェクトにある未来を担う子どもの育成、心豊かにたくましく生きていく子どもたちの育成には、子どもが自分たちの権利を意識して、しっかりとSOSや自分の主張を発信することが大事です。子どもの権利の教育に継続的に取り組むことについても所見をお伺いします。
最後に、コミュニティ・スクールについてお伺いします。
地域と一体で、子どもたちの育ちを応援するために、コミュニティ・スクールくさつという会議体が設置されています。この会議の内容は、広く学区の保護者を初め、全ての住民にも知ってもらうことが必要だと思います。文部科学省からは各教育委員会へ情報公開について具体的に通知も出されております。開かれた会議体として、コミュニティ・スクールくさつの開催状況の公開、議事録の公開、意見募集などについて現状と今後の方針をお聞きいたします。
草津市は滋賀県の中でもトップランナーだと思っております。その意味からも県内他市の様子をうかがいながら施策を実施するのではなく、草津市から他市を引っ張っていくような行政運営をお願いして、私の代表質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(伊吹達郎)
それでは、ただいまの6番、八木議員の質問に対して答弁を求めます。
橋川市長。
◎市長(橋川渉)
ただいまのチャレンジくさつ、八木良人議員の代表質問にお答えします。
草津市が取り組むデジタル化、DX推進についての考え方と、具体的施策についてのお尋ねでございますが、草津市情報化推進計画におきまして、基本理念をICTで豊かさを感じられるまち草津と定めており、市民サービスの利便性向上、地域活力の維持発展、行政運営の効率化の3つを基本方針に位置づけた中で、草津市情報化アクションプラン工程表に、基本方針の実現に向けて、国が示す自治体DX推進計画と同様の取組を掲載しております。
議員御指摘のとおり、デジタル化を進めていくに当たっては、単なるツールの導入に終わらず、ICTで豊かさを感じていただくため、市民ニーズを的確に捉え、課題解決に導く必要があると考えておりますので、電子決裁を初め、申請のオンライン化による業務フローの見直しを含め検討し、先端技術の活用による効率化、利便性の向上と併せて、きめ細やかな市民サービスの提供ができるよう努めてまいります。
次に、研修についてのお尋ねでございますが、令和3年度は滋賀県DX人材育成事業におきまして、滋賀県と連携し、首長を初め幹部職員向け、職員向けの二本立てでDXに係る研修を実施し、また、ICT戦略特別推進員による職員向けの研修も実施したところでございます。
今後も安定した行政運営の推進、及び情報化アクションプラン工程表の重点施策のICT人材の育成の観点からも、研修を引き続き実施してまいりたいと考えているところでございます。
次に、(仮称)草津市立プールに係るスポーツ環境充実、アスリートよしとして誇れる内容についてのお尋ねでございますが、本施設につきましては、50メーター、25メーター、飛び込みの3つのプールのほか、屋内練習場でありますドライランドやトレーニングルーム等の整備を計画しております。特に、50メータープールにつきましては可動床により、水深がゼロメーターから3メーターまで設定が可能であるとともに、可動床と可動壁により、プールを4分割して、それぞれに水深を設定することのできる、国内初のプールとなる予定でございまして、競技者から一般利用者、また、競泳だけでなく、水球やアーティスティックスイミングなど、様々な利用形態に対応が可能なプールの整備を計画しております。
こうした施設を整備することで、多くの競技者が集まり、競技人口の増加や競技力の向上につながるものと期待しております。
次に、地域の未来像についてのお尋ねでございますが、本施設の飛び込みプールにつきましては、西日本唯一の通年利用可能な屋内飛び込みプールとなりますことから、本施設の有する地理的優位性もあり、大規模な大会の誘致と、多くの合宿利用が見込まれるところでございます。
また、利用者からはYMITアリーナや草津川跡地公園などの周辺施設と連携したイベントの実施についても提案をいただいており、こうした提案の実現によって、本施設のみならず、周辺にも波及効果をもたらすような新たなにぎわいが創出され、中心市街地の活性化に寄与するものと考えております。
次に、健幸創造都市草津の実現のための拠点づくりについてのお尋ねでございますが、事業者からは、健幸ステーションの設置やIoTを活用したトレーニングの実施など、県民、市民の健康増進に資する様々な提案をいただいており、本提案の実現が、健幸創造都市草津の実現に寄与するものと期待しております。
今後、本提案の実現に向け、関係部署が連携するとともに、事業者とも綿密に協議を重ね、本施設が健幸拠点の一つとなるよう、事業を進めてまいりたいと考えております。
次に、県民、市民への公開についてのお尋ねでございますが、現在、事業者において施設の設計業務を進めているところでございます。本設計業務につきましては、近々に完了を予定しておりますことから、以後、事業の推進に応じて、ホームページ等で情報を公開させていただき、県民、市民の皆様に供用開始が待ち遠しいと感じていただけるよう、事業を進めてまいります。
次に、新しい枠組みによるプロジェクト推進についてのお尋ねでございますが、プールはアスリートを対象とした水上競技施設としての役割のほか、県民、市民に広く運動機会を提供し、地域住民の健康増進に寄与する、健康づくりの拠点としての役割を期待しているところでございます。
したがいまして、整備後の運営、施設の活用等に関しては、本市が現在、総合行政として推進している健幸都市や、まち・ひと・しごと創生の取組と同様、全庁を挙げて取り組んでいく必要があり、現在、中心市街地の活性化や健康、防災、教育などの関係部署が綿密に連携・協力を行いながら、事業を進めているところでございますが、今後も引き続き、より一層連携を密にして取り組んでまいりたいと考えております。
次に、マンション適正管理に係る具体的な取組についてのお尋ねでございますが、マンションの管理の適正化の推進に関する法律に基づき、国が作成した基本方針により、管理適正化推進計画の策定や、管理計画の認定、適正管理のための指導・助言等を行うことが可能となったところであり、平成30年度住宅土地統計調査による、本市における持ち家に占めるマンションの割合は、23.3%で、県内でも最も高い水準となっており、マンションの適正な維持管理に向けた取組は重要な課題でありますことから、令和4年度から5年度にかけて、市民生活の基盤となる住宅政策全般を効果的に取り組むため、住宅マスタープラン、空き家等対策計画の改定と併せて、マンション管理適正化推進計画を策定して、本市が目指すマンション管理に関する目標や、マンション管理に求める観点を明確化し、マンション管理適正化に向けた具体的な取組を推進してまいります。
次に、マンションの管理計画認定制度の開始時期についてのお尋ねでございますが、今年度滋賀県においてマンション管理者へのアンケート調査を実施されており、この調査結果を活用した上で、本市のマンション適正管理に向けた課題を整理し、マンション管理適正化推進計画の中で、適正管理の誘導や、マンション管理の適正性が市場で評価される仕組みとして企図する管理計画の認定制度を検討することとしており、この認定制度については、地域におけるマンション価値の向上、中古市場における評価、管理意識の維持向上、空き住戸の減少などの効果が期待できますことから、計画策定後、順次、運用方法等の整理を行いながら、認定制度を開始してまいりたいと考えております。
次に、ゼロカーボンシティ実現に向けた拠点整備についてのお尋ねでございますが、UDCBKでは、市の施策である健幸都市くさつや、第6次総合計画なども意識し、様々な角度から、都市デザインを考える取組を進めており、一定の成果が出たものや、方向性が明確になりつつある事業等もある中で、UDCBKを介したつながりが徐々に増え、取組の幅が広がってきたことで、産学公民の連携によるまちづくりのプラットフォームとしてさらなる展開を期待しているところでございます。
ゼロカーボンシティ実現に向けまして、本市ではこれまでに、市民や事業者、団体等と行政との協働により、地球温暖化対策の市民運動を構築するための草津市地球冷やしたい推進協議会が設立されており、脱炭素社会の実現を目指して、これまでの取組をさらに加速、発展させていくこととしておりますことから、既存のくさつエコスタイルプラザを拠点として議論し、行動変容につながる機会づくりに重点を置くことが重要であると考えております。
次に、コロナ禍による住民の経済的格差の拡大についてのお尋ねでございますが、飲食、観光に関連した業種を中心に、新型コロナウイルスによる感染症の影響が大きく、非正規雇用者の解雇や、雇い止め、休業による就労機会の減少により、多くの方々が支援を求め、相談に来られている状況にあります。
その一方で、来年度の市税における給与所得の増加等が見込まれる状況を踏まえますと、議員御指摘のとおり、長引くコロナ禍において経済的格差が拡大しているのではないかと考えております。
次に、生活困窮者へのアウトリーチの体制強化についてのお尋ねでございますが、支援が必要にもかかわらず、届いていない方々に支援を届けることは重要であると認識しております。現在、庁内関係各課や関係機関と連携を図りながら、生活困窮者の相談が総合相談窓口や関係各課の窓口につながる仕組みを構築しておりますが、さらに地域の身近な相談相手である民生委員児童委員や、まちづくりセンター、地域包括支援センターなどとも連携を図りながら、支援を必要とする人に支援を届けられるよう、さらなる相談・支援体制の充実に努めてまいります。
次に、市の職員が相談の入り口となれるよう、研修を含めた方策についてのお尋ねでございますが、市役所には様々な問題や悩み、困り事を抱えた方が相談に来られますが、議員御指摘のとおり、どこの部署で接触があったとしても、見過ごすことなく対応し、適切な窓口へスムーズにつなげることが重要であります。
生活困窮者等に対する相談については、人とくらしのサポートセンターを中心に実施しておりますが、関係各課との連携が必要であることから、調整会議等を通して、情報共有を行っております。さらに、市のどの部署であっても、生活困窮者等の相談を見逃さないよう、制度の紹介について、庁内掲示板等を利用して情報発信し、職員の意識向上を図ってまいります。
次に、文化の薫り高いまちづくりについてのお尋ねでございますが、駅前広場は貴重な公共空間であることから、駅前広場でのイベントにつきましては、原則、市関連のみの催事に限定して許可しており、草津駅前の広場においては、中心市街地活性化協議会により行われているイルミネーションに補助を行うなど、にぎわいの創出を進めるとともに、南草津駅前の駅前広場についても、昨年10月に策定した南草津エリアまちづくり推進ビジョンに掲げる施策の一つであります南草津駅前周辺における魅力ある滞留・交流空間の創出に努めているところでございます。
音楽演奏やダンスなどのパフォーマンスは未来を担う子どもたちの育成やにぎわいの創出に有用であると認識しておりますものの、騒音による住民の苦情や通行障害等の事由により、路上ライブ等については許可はしておりませんが、他人への迷惑行為とならないようなことや、市民の暮らしとの両立の視点も踏まえて、駅前広場の活用方策を検討していく必要があると考えております。
次に、子どもの権利を守ることについてのお尋ねでございますが、離婚が子どもに与える影響につきましては、両親の別居や引っ越し、氏の変更等による家庭環境や養育環境の急激な変化が起こることにより、精神的なストレスや今後の生活における金銭的な問題と、子どもが健やかに育つ上で、その子どもの心身に与える影響は甚大であると考えております。
また、子どもの権利条約で示されております4つの原則につきましても、離婚によってその権利が侵されてはならないものと考えております。子どもの権利を守ることは親の責務であり、子どもが親の離婚を乗り越えて健やかに成長していくことができるよう、離婚を考えている親が子どもの養育についてあらかじめ話合いを行っておくことが重要であると考えております。
市といたしましては、離婚届の用紙を受け取りに来られたときや、離婚前相談の際などに、養育費や面会交流の取決めの促進、周知、養育費の取決めに係る公正証書等作成に係る補助金制度の案内、ひとり親家庭の就労支援等、ひとり親になるに当たり必要な支援についての情報発信を関係各課と連携を取りながら行っており、専門的な相談が必要な場合は、無料の法律相談など、必要な機関へおつなぎするなど、子どもを含めたひとり親支援も行っております。
また、離婚後においても、子どもが所属している就学前施設や学校等において、子どもとその家庭の様子について見守りや支援を行う等、多方面からの支援を行うことで、子どもの権利を守ってまいりたいと考えております。
次に、ヤングケアラー問題への対応についてのお尋ねでございますが、昨今、国においてはヤングケアラーの支援に向けたプロジェクトチームでまとめられた報告を受け、支援体制の強化や広報啓発に取り組まれており、市におきましても、こうした広報活動を活用し、当事者本人や周囲の大人の気づきから、適切な支援につないでいく必要があると考えております。
来年度には、子どもたちの支援を行う立場である職員等を対象に、研修などを通じたヤングケアラーの啓発を行い、また、ヤングケアラー問題などの子ども・若者が抱える困難に対する相談に応じる新たな相談窓口を設置するとともに、子ども・若者を支える多様な分野の機関とネットワークを形成し、協働しながら支援を進める地域協議会の設置を目指しております。
このような困難を抱える子どもの早期発見につながる気づきの向上と、困り事を受け止め、適切な支援につなげる寄り添う支援を行いながら、ヤングケアラー問題へ対応してまいりたいと考えております。
次に、子どもの権利の教育に継続的に取り組むことについてのお尋ねでございますが、就学前の幼児期においては、日々の遊びや生活を通して、互いを尊重し合うことの大切さなどを伝え、小中学校では、道徳や社会科の時間などに、人権の学習を行い、高校においても人権学習教育が行われております。
このように、子どもの権利について、子どもたちに伝えていくことは、子どもが自分たちの権利を認識し、行動していくために重要なことと考えておりますので、引き続き年齢や発達段階に応じて、継続的に取り組んでまいります。
他の御質問につきましては、教育長が答弁をいたしますので、よろしくお願い申し上げます。
◎教育長(藤田雅也)
コロナ禍における子どもたちが受けている影響と対策についてのお尋ねでございますが、コロナ禍により、学習面、体力、食生活などの生活習慣や健康面への影響のほか、最も懸念されることは、心身の発達への影響であると捉えております。
子どもたちは、今までとは大きく違う学校生活を強いられているために、特に、集団生活で得られる安心感や交友関係づくり、健康的に日々の生活に展望を持って向き合える気持ちなど、学校生活の当然が通用しなくなったことへの戸惑いは計り知れないものがあると捉えております。
今後は、そうした子どもたちの変化に、教師が今まで以上に敏感になり、子どもたちや保護者との信頼をより強め、子どもの思いを尊重し、安心できる居場所づくりに心がけていく必要があると考えております。
次に、子どもの権利条約の具体的な取組についてのお尋ねでございますが、市内小中学校において、小学5年の道徳や、小学6年社会科、中学3年社会科の公民的分野の中で、それぞれ1時間、子どもの権利条約について学んでおります。
また、人権集会や毎月の人権について考える日などの人権学習、SDGsについて学ぶ中でも子どもの権利について学習をしております。
子どもの権利条約の4つの原則のうち、差別の禁止では、障害児理解教育や福祉教育、国際理解教育などで多様な考え方や生き方について学び、一人一人が差別されることなく尊重されることの大切さについて学んでおります。
子どもの意見の尊重では、学級活動などにおいて、児童生徒自らが意見を出し合い、調整し、自己決定する場を大切にする取組を進めており、校則や制服の見直しの機会を子ども主体で取り組んでいる好事例もございます。
生命、生存及び発達に関する権利では、子どもたちに、自他の命を大切にする人権の学びを、子どもの最善の利益では、児童生徒のことを第一に考えた学校経営を進めております。また、授業においても一人一人の意欲と可能性を引き出せるよう、児童生徒による主体的、協働的な学びの在り方について研究や研修を行い、実践をしております。
次に、コミュニティ・スクールについてのお尋ねでございますが、現状、取組内容や学校評価について、委員の意見や改善策等を学校ホームページに掲載し、積極的に情報公開に取り組んでいる学校もございますが、議事録の公開や意見募集までには至っておらず、今後の課題であると捉えております。
コミュニティ・スクールは、保護者を初め、広く地域住民等に学校に対する理解や協力が得られる場であり、積極的に情報を発信するため、各学校のホームページに議事概要や活動報告等を掲載するよう、各学校への指導を徹底してまいりますので、御理解賜りますようお願いを申し上げます。